【連載第三回】 フローを組み立てる操作の選択肢が増え、AIエージェントの作成難易度が下がりました
はじめに
前回は、「どのAIを使い、どこまでAIに任せるか」という選択肢が広がったことをご紹介しました。今回は、フローを実際に「組み立てる」段階の話です。
AIに業務フローを作らせる・設計させること自体は、いまや珍しいことではありません。言葉で指示すればフローが作成され、業務が実行される、という体験は、多くのツールで味わえるようになりました。しかし、思った通りの業務フローを作成できないという悩みを持った人は多いのではないでしょうか。今回ご紹介するのは、フローを組み立てる「操作」の選択肢が、大幅に増えたことについてです。ステップを探して選ぶ、クリックで足す、前の結果を差し込む、過去の版に戻す。こうした一つひとつの操作がそろったことで、専門知識がなくてもフローの組み立てが格段にやりやすくなりました。
ステップを探して選べる
Jinba Flow では、一連のワークフローに必要な「ステップ」が可視化されています。自然言語からAIに指示する Jinba Copilotだけでなく、フローのステップごとで直接編集できることが公開当初からの Jinbaの強みでした。
この一年で改良を重ね、Jinba ではさらにワークフローを作りやすくなりました。具体的には、ステップの実行方法を名前で検索したり、用途ごとのカテゴリで絞ったりできるようになりました。さらに、選ぶ前に詳細パネルでその部品が何をするのか確かめることもできます。これまでは、たくさんのステップの中から最適なものを探し当てる必要がありましたが、現在は、探す・絞る・確かめるという操作がそろい、目的の部品にたどり着きやすくなっています。
こうした改良によって Jinba Flow で作成するワークフローの組み立てのハードルは一層下がりました。
前の結果を差し込める
組み立てる際に多くの人が難しいと感じるのが、「前のステップが出力した結果を、次のステップで使うようにする」という指定です。Jinba Flow では、ステップの設定画面に 変数ピッカー があります。前のステップの結果(変数)を一覧から選んで、設定欄に差し込めます。
たとえば、メールから取り出した会社名を、次のメッセージ本文に入れる。受け取ったファイルの中身を、AIへの指示に渡す。こうした「前の結果を、次に渡す」という指定を、文字を打ち込んで組み立てるのではなく、候補から選んで差し込めます。専門的な書き方を覚えなくても、部品どうしをつなげられます。
なお、一部のステップだけを変更したときも、毎回すべての工程を実行せずに結果を確かめられます。試しながら直せるので、目的に合ったフローを短い時間で組み立てられます。
やり直せる安心:バージョンサイドバー
作る作業には、「直したら、かえっておかしくなった」という不安がつきものです。Jinba Flow には、過去の版を見て戻せる バージョンサイドバー があります。フローを編集していくと版(履歴)が積み上がり、サイドバーから過去の版を確認して、その状態に戻せます。試して、うまくいかなければ戻す。この往復ができることが、安心して手を入れられる土台になります。

右画面から履歴を確認できます
結果の見方を選べる:実行結果のビューア
組み立てたフローを試すと、各ステップの結果が表示されます。この結果の見方にも選択肢が増えました。Schema(構造)/Table(表)/JSON という三つの表示を切り替えられます。
JSON は、データの中身をそのまま並べた形式です。一方、Table は表の形、Schema はデータの構造を整理した形で見せます。技術に詳しい人はそのままの形で、そうでない人は表や構造で。同じ結果を、自分が分かりやすい形で確認できます。理解しやすい出力の形式で読めるようになることで、「次にどこを直せばいいか」をより的確に自分で判断できるようになりました。
編集画面の操作の起点:アイコンサイドバー
ここまでの操作は、編集画面の右側に並ぶアイコンサイドバーから呼び出すことができます。部品を探す、トリガー(フローの起点)を設定する、版を確認する。編集中によく使う操作の起点が、一か所に整理されました。あちこちのメニューを探さなくても、編集画面から必要な操作にたどり着けるようになりました。

右サイドバーからさまざまな設定や確認を行えます
実際の運用への接続
ここまで、Jinba Flow でできるようになった操作を一つずつご紹介しました。最後に、これらが何の役に立つのかを整理します。
操作が増えたことの価値は、「作りやすくなった」ことだけではありません。作成したワークフローや整えた設計が、そのまま実行・共有へ地続きにつながることにあります。
選択したステップは、そのまま動くフローの一部になります。変数で差し込んだつながりは、実行のときに実際にデータを受け渡します。作ること、整えること、動かすこと、共有することが、さらに簡単に行えるようになりました。
ここが、汎用の生成AIツールとの違いです。生成AIは、文章までは作れても、それが会社の業務として動くわけではありません。一方、Jinba Flow で作成したワークフローは、作ったものがそのまま運用へつながります。組み立てる操作が増えたのは、その接続を、専門知識がない人でもたどれるようにするためです。
どんな業務から始めるとよいか
この記事を読んでくださった人の中には、触ってみたいけど、どんな業務から始めればいいかわからないという人もいると思います。実際に活用しやすい入口は、手順が担当者の頭の中だけにある属人化した業務や、これから標準化したい定型業務です。おすすめは、いきなり大きな仕組みを作るのではなく、まず一つの小さな業務を組み立て、それを実際に動かしてみることです。一度「組み立てたものが動く」ところまで通すと、増えた操作のどれが自分に役立つかが見えてくると思います。
興味を持ったという方は是非一度 Jinba Flowを試してみてください。
まとめ
AIにワークフローを作らせること自体は、主流になりつつあります。この1年で Jinba Flow が変えたのは、その先――自分で設計し、改善していく体験のほうです。部品を探して選ぶノードピッカー、クリックでもドラッグでも足せる +ボタン、前の結果を差し込む変数ピッカー、過去の版に戻せるバージョンサイドバー、結果の見方を選べるビューア。これらがそろい、専門知識がなくても組み立てやすくなりました。
次回は、組み立てたフローを実際に動かすときの話です。任せた処理を人が要所で止め、直し、承認できる――実行そのものを「操作」できるようになった、その話をお届けします。どうぞご期待ください。
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