【連載第四回】 実行は、任せきりにしない。動作中も要所で人が関われるようになりました

【連載第四回】 実行は、任せきりにしない。動作中も要所で人が関われるようになりました

はじめに

前回は、この1年で広がった「フローを組み立てる操作」をご紹介しました。部品を選んで並べ、変数を差し込み、版を戻す。作る側の選択肢が広がりました。

作れるようになると、次に気になるのは「フローを実行しているあいだ」のことです。任せた処理の最中に、人はどこまで関われるのか。止めたいときに止められるのか。要所で確認してから先へ進めるのか。失敗したとき、最初からやり直さずに済むのか。

この1年で Jinba Flow は、この「動かしているあいだの操作」を充実させました。今回の主役は、実行を操作するための部品と画面です。フローの実行を任せきりにせず、要所で人が「止め・直し・承認」できるようになりました。

これまでの自動化には、「一度動かしたら、結果を確認するまで手出しできない」という面がありました。様子がおかしくても止められない。判断を挟めない。失敗したら最初からやり直す。そのため、実行には大きな手間と時間がかかっていました。

Jinba Flow が変えたのは、この点です。実行の途中に人が関わる操作を画面上に用意し、「任せること」と「必要な場面で関わること」を、ひとつのフローの中で両立できるようにしました。

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実行を操作する方法や画面について

増えた操作を、「画面のどこで、何が押せるようになったか」という観点で整理します。大きく分けると、要所で必ず止める〈承認〉、おかしいときに止める〈停止〉、失敗を引きずらずに直す〈やり直し〉、そして実行の〈始め方〉の 4つです。順に見ていきます。

人が必ず確認する:人手承認ステップ

金額の大きい処理や対外的な連絡など、「ここは人が必ず確認したい」という場面があります。

Jinba Flow では、フローに置ける「人手承認ステップ」が加わりました。実行の途中に「人が承認・入力してから先へ進む」関所を設ける部品で、一覧から選んで、確認させたい場所に置きます。

このステップにさしかかると処理は止まり、Slack やメールに承認の通知が届きます。受け取った人は承認画面を開き、内容を確認して、「先へ進める」か「差し戻す」かを選びます。承認画面は見出しや箇条書きに対応しているので、何を承認するのかが読みやすく整理されます。

従来は、承認の前後の処理は自動化できても、承認そのものはフローの外に出すしかありませんでした。このステップの導入により、承認という業務そのものをフローに組み込めます。全部を見張る必要も、丸投げする必要もなくなります。

ステップの導入の仕方は簡単です。「+」ボタンから承認ステップを選択肢、挿入したい箇所に差し込むだけです。

おかしいときに止める:停止ボタン

入力を間違えた、想定と違う動きをしている。そんなふうに、処理を途中で止めたい場面に使えるボタンです。

Jinba Flow の実行履歴の画面に、停止ボタンが加わりました。いま動いている処理を、画面から止められます。おかしいと気づいた瞬間に手を打てるので、「最後まで待って、結局最初からやり直す」という無駄がなくなります。

停止ボタンは画面の右の実行ボタンと同じボタンです。実行中は実行ボタンが停止ボタンになり、処理をいつでもストップさせることができます。

確かめたい箇所から動かす:途中から実行(Run from here)

フローを作っている最中、特定のステップだけ動かして確かめたいことがあります。最初から全部走らせると時間がかかり、確かめたいのは一部だけ、という場面です。

Jinba Flow では、途中のステップを起点にフローを動かせる「途中から実行(Run from here)」が加わりました。前のステップの結果は残っているので、最初に戻らなくても、確かめたい箇所からすぐに実行できます。

実行を見て、取り直す:実行履歴の画面

実行を「見て・操作する」場所が、実行履歴の画面です。この1年で中身が広がりました。

ひとつは、表示される実行の種類が増えたことです。外部からの呼び出しで起動した実行(後述の Webhook 起動)も表示され、手で動かした実行も自動で起動した実行も、同じ画面に並べて確認できます。

もうひとつは、実行の結果を、履歴の画面からあらためて取得できるようになったことです。どの手順まで進んでどこで止まったかも記録されるので、停止した箇所や失敗した箇所からのやり直しにつなげられます。

実行の始め方も選べる:Webhook 起動・スケジュール起動

実行の「始め方」の選択肢も拡充しました。フローの起点として、Webhook 起動(外部のサービスからの呼び出しで処理を始める)と、スケジュール起動(決まった時刻に自動で処理を始める。タイムゾーン指定にも対応)を選べます。外部のできごとをきっかけに動かすことも、決まった時刻に無人で動かすこともできます。こうして自動で始まった実行も実行履歴の画面に並び、止める・取り直すといった操作の対象になります。

Webhook起動やスケジュール起動は右サイドアイコンバーの「トリガー」ボタンから設定することができます。

画面の裏では:止まらなさを支える仕組みが働いています

ここまでが、画面の上で押せる・行ける操作です。これらが安心して使えるよう、画面の裏ではいくつかの仕組みが働いています。製品が自動で行う動きなので、短くご紹介します。

ひとつは、処理が詰まったときの立て直しです。Jinba Flow は走っている処理を見張り、途中で詰まっても自動で再開する体制を整えています。

もうひとつは、複数の処理を同時に走らせる動きです。互いに関係しない手順は同時に走らせ、全体の所要時間を短くするよう設計しています。一時的な不調が起きた手順は、その手順だけを自動で再試行します。

停止ボタンや承認ステップが効くのは、処理そのものが止まりにくいからです。

実際の流れ:承認の往復と、履歴からの操作

ここまでの操作を、二つの流れで追ってみます。ひとつめは、人の承認を挟む流れです。

  1. 処理が始まり、内容を自動で整理します。
  2. 人手承認ステップにさしかかると処理は止まり、承認担当者に Slack やメールで通知が届きます。
  3. 担当者が承認画面を開き、整理された内容を確認して、承認します。
  4. 承認されると後続の処理が再開し、最後まで走りきります。

止まって通知し、承認後に再開する――この受け渡しはすべて自動です。人がやるのは、承認画面で内容を確認して判断することだけです。

ふたつめは、実行履歴からの操作です。

  1. 実行履歴の画面を開きます。手で動かした実行も、Webhook やスケジュールで自動起動した実行も、ここに並んでいます。
  2. 想定と違う動きをしている実行があれば、停止ボタンで止めます。
  3. 失敗した実行は、どの手順で止まったかを確認し、前の手順の結果を活かして、失敗した手順から動かし直します。編集中なら、「途中から実行」で確かめたいステップから試せます。

止めるのも、取り直すのも、やり直すのも、すべて実行を見ている画面の上で行えます。

人の判断と自動処理を、ひとつのフローで両立できる

今回ご紹介した操作は、二つの方向に分かれます。停止ボタンや実行履歴からのやり直しは「おかしいときに人が手を出せる」操作、人手承認ステップは「要所では必ず人が決める」操作です。そして画面の裏では、自動で立て直す・同時に走らせる仕組みが、これを支えます。

Jinba Flow は、この両方をひとつのフローで両立させます。任せてよい範囲は止まらず自動で進み、人が見るべき場面は確実に止めて待つ。その境目は、業務ごとに引けます。「自動化に任せると統制が効かなくなるのではないか」という不安に、画面上の操作として答えるものです。

第1回・第2回でつなげた連携や、AIに任せるステップも、この「止め・直し・承認」できる実行の中に置かれます。これまで増えてきた選択肢は、すべてこの「操作できる実行」の上で動きます。

どんな業務から始めるとよいか

実行を操作できることが効くのは、次のような業務です。途中に承認が必要な業務、たとえば申請の処理や対外的な連絡。毎日・大量に走り、止まると影響が大きい定常業務。手順が多く、一部の失敗でやり直しのコストが高い業務です。

本記事を読んで少し試してみたいと思った方には、二つの入り口をおすすめします。ひとつは、人手承認ステップを一か所だけ挟んだフローを試すことです。承認画面で確認して進める往復を体験すると、どこに人を挟めばよいかが見えてきます。もうひとつは、毎日の定常業務をスケジュール起動で一本だけ任せ、実行履歴の画面で様子を見ることです。ぜひ、Jinbaを試してみてください。

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まとめ

この1年で、Jinba Flow は「動かしているあいだの操作」を増やしました。人手承認ステップ、停止ボタン、途中から実行、結果を取り直せる実行履歴の画面、そして Webhook・スケジュールという起点。任せきりにせず、人が要所で止め・直し・承認できます。画面の裏では、自動で立て直す・同時に走らせる仕組みが、その操作を支えています。

次回の連載は最終回、「全社で使う」です。一人が組んだフローを組織全体で安全に使うには、また別の操作と画面が要ります。誰に何を許可するか、どこまで共有するか、管理者がまとめて把握する場所。増えた選択肢が、設計から実行、そして全社の統制まで一本につながる様子を、最終回でお届けします。どうぞご期待ください。


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