【#5 治める】 全社運用を支える管理機能が登場
はじめに
前回は、自動化に組み込んだ処理を人が要所で止め・直し・承認できる、「実行を操作する」機能についてご紹介しました。ここまでで、Jinba Flow を活用してフローを作り、止まらず動かし、必要なら人が手を入れる、というパーツが揃いました。
アップデートに関して更新してきた記事の最終回のテーマは「全社で使う」という点にフォーカスします。
業務の自動化を導入したところで、一部の部署で便利なだけでは、全社展開には進めません。
誰がどこまで使えるかを区切り、何が起きたかを後から確認でき、利用状況を把握する。全社運用に必要なこうした操作と画面のアップデートについて紹介していきます。
この記事では、管理者向けの機能についてご紹介します。

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組織を切り替える
Jinbaを全社で使う際に便利な機能として登場したのが、「組織(Organization)」という単位です。画面上でワークスペースの組織を切り替えられるようになりました。
組織という単位ができたことで、設定を組織単位で一括管理ができるようになりました。これによって、会社として許可した連携先だけを使える状態にする、利用範囲を組織でそろえる、といった管理が可能に。
この組織単位の管理は、全社運用を想定した機能として整えています。

組織は画面左上から確認することができます
共有のオンオフも画面上で管理
作ったフローの共有先も、画面の操作で管理が可能です。フロー共有トグルから、共有のオン・オフを切り替えます。
公開や共有を行うときは、操作の実行前に「この内容で共有・公開してよいか」を確かめるようになっています。押した瞬間に公開・共有がされるのではなく、確認のステップを挟んでから公開・共有されるため、意図しない共有を防ぎ、必要なフローだけを必要な範囲に開くことが可能です。
OAuthスコープ選択が可能に
外部のツールとつなぐときの操作にも、OAuth スコープという選択肢が増えました。
Jinba Flow は OAuthという標準のしくみで各サービスとつながります。OAuthとは、IDやパスワードを預けるのではなく、つなぎたいサービスの画面で「この範囲の操作を許可します」と承認する方式です。スコープとはその「許可する範囲」のことで、「メッセージを送る操作だけ許可する」というように接続範囲を選ぶことができます。
現場に必要以上の権限を渡さずにツールと連携することができるため、許可した範囲だけが Jinba Flow に渡ります。社内での導入にあたっては、何をどこまで許可したのかが重要になってきます。その許可をする範囲が操作の時点で明確になるのが、Jinba の特徴の一つです。
組織管理ページの登場
組織の管理者がまとめて現場の状況を把握・操作する「組織の管理ページ」も登場しました。ここでは、組織の設定、メンバーと権限、ツールごとの利用可否、そして次にご紹介する操作ログまでを、一つの場所から扱うことが可能です。
「誰が、何を、どこまで使えるか」を一括管理することが可能になったため、組織内での拡大を行う際により役に立ちます。
なお、これとは別に、自社環境(オンプレミス)やエンタープライズで運用チームを置く場合を対象とした管理画面では、デプロイ全体を見渡す運用ダッシュボード(全ワークスペースの一覧、利用状況のグラフ、CSV 書き出し、利用者の一括編集など)も用意されています。
操作ログ(監査ログ)画面の登場
社内導入にあたって、特に管理者の立場で最も気になるのは、「何かあったとき、後から追えるか」ということではないでしょうか。これに応えるのが、操作ログ(監査ログ)を確認する画面です。
操作ログとは、誰がいつ何をしたかを記録として残す仕組みです。Jinba Flow の記録は通常の操作にとどまらず、機密情報の取り扱い、メールの送信、社内文書(社内ナレッジ)のダウンロードといった、特に追跡が重要な操作まで対象に含めています。確認画面ではこの記録を辿ることができるため、問題が起きたときの経緯確認にも、普段の点検にも使えます。この操作ログは、全社運用に向けた機能です。
権限は二層:役割ごとの設定と、組織単位の一括管理
誰がどこまで使えるかを区切る権限管理は、混同されやすい二つの層に分かれます。
一つ目は、役割(ロール)ごとに、誰がどの機能やデータを使えるかを設定する仕組みです。必要な人に必要な範囲だけを許可することができます。この役割ごとの設定は、基本機能として利用可能です。
二つ目は、組織の単位でまとめて管理する仕組みです。たとえば「特定の外部サービスとの連携は一部の部署にのみ許可する」といった判断を、組織全体に一括で反映させることが可能です。この組織単位の一括管理は、全社運用に向けた機能です。
役割ごとの細かな設定は基本機能、それを組織全体でまとめて効かせる一括管理は全社運用向け。この二つを使い分けることができます。
暗号化と通信経路の管理
ここまでの操作・画面を下支えする安全性の土台も整えています。機密情報は強力な暗号化方式で保護し、外部とやり取りする通信経路も管理しています。画面に操作としては現れませんが、増えた操作・画面が安心して使えるよう、裏方で支えています。
エンタープライズ・プランで広がること
ここまでの操作や画面の多くは、全社運用に向けた機能として、設定や組織単位で提供されます。そのうえで、純粋にエンタープライズ・プラン専用と言えるものは、次の三つに絞られます。
1. オンプレミス(自社環境)への導入:クラウド上のサービスとしてではなく、お客様自身の環境の中で製品を動かす形での導入です。情報を外部に出せない現場でも、導入の入口の条件を満たすことができます。
2. 組織(Organization)単位の機能:今回ご紹介した組織という単位での管理です。
3. 各種上限が無制限:利用にかかわる各種の上限が無制限になります。
全社運用でよく挙がるシングルサインオン(一度の認証で社内のログイン基盤を使ってサービスを利用できる仕組み)や、先ほどの操作ログは、プランの違いではなく、設定や組織単位で提供される全社運用向けの機能です。「エンタープライズ・プランでしか使えない機能」と「全社運用向けに設定で提供される機能」は別のものと整理しておくと、導入を検討しやすくなります。
管理者の画面で見る:設定の流れと、導入の一例
ここまでの管理画面は地味ですが、全社展開の可否を左右するのは、まさにこうした画面です。特に情報の取り扱いに厳しい基準を持つ、金融分野の大規模な組織での実際の事例をご紹介します。
状況:一部の部門で試しに使い始めたところ、業務に役立つことが分かり、全社での本格利用へ移行できるかが検討されていました。
課題:全社で使うには、誰がどの機能やデータにアクセスできるかを厳密に管理することができるか。操作の記録を残すことが可能か。というものが必須条件です。この条件を満たせない場合、本番の業務には広げられません。
解決:社内のログイン基盤と連携して認証を一本化し、利用できる範囲を個人単位でも組織単位でも細かく設定しました。あわせて、操作を記録する仕組みで、誰がいつ何をしたかを後から追えるようにしました。
効果:統制を効かせたまま、限定的な利用から全社規模へと広げられる土台が整いました。便利さを保ったまま、情報管理の条件も満たせたということを裏付けました。

増えた操作・画面が向かう先:設計→実行→統制が一本につながる
各回でご紹介してきたのは、いずれも「目に見えて増えた選択肢」でした。
- つなぐ:ツールが選べる部品になり、選べるAIと、AIに任せる新しいステップが増えました。
- 作る:フローを組み立てる操作の選択肢が増え、非エンジニアでも組み立てやすくなりました。
- 止まらない:任せた処理を、人が要所で止め・直し・承認できるようになりました。
- 全社で使う:全社運用に必要な操作と画面がそろいました。
大切なのは、これらが「設計→実行→統制」へ地続きにつながっていることです。作る画面で組み立てたフローはそのまま止まらず実行でき、操作ログ画面などで統制の下に置かれます。これが、増えた操作・画面の向かう先です。
まとめ:連載全体をふりかえって
全5回を通して、この1年で Jinba Flow の操作できる範囲が大きく広がったことを、フローの作成から実行まで、さまざまな段階からお伝えしてきました。
これらは、それぞれが独立した機能追加ではありません。設計した業務が止まらず実行され、全社の統制の下に置かれる。増えた選択肢が、運用への一本の流れとしてつながりました。
これからの方向性も同じです。現場が自分の手で組み立てられる便利さと、組織として統制を効かせられる安心。その両方を当たり前に両立できる製品であり続けるために、Jinba Flow はこれからも開発を続けてまいります。本連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。
関連リンク
Jinba Flow は公式サイトは こちらから
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